Executive Interview 経営陣 対談

「インサイト×プロモーション×モノづくり」が拓くIPビジネスの新たな地平 〜スタートリングのグループ参画がもたらす、クロス・マーケティンググループの成長戦略〜

2026/07/30

2026年4月、アパレルやIPのプロデュース領域に強みを持つスタートリング株式会社が、クロス・マーケティンググループ(以下、CMG)にジョインしました。グループ参画が、CMGの成長戦略においてどのようなシナジーをもたらすのか。スタートリング代表取締役社長の奥村龍一と、CMGのデジタルマーケティング領域を牽引する小笠原亨(株式会社エクスクリエ / REECH / トキオ・ゲッツ 代表取締役社長)に、この融合の戦略的意義と、両社が描く「ブランド育成の円環」、新時代のビジネスモデルについて話を聞きました。

奥村 龍一 × 小笠原 亨 対談メイン画像

対談者プロフィール

  • 小笠原 亨(写真左):株式会社エクスクリエ / 株式会社REECH / 株式会社トキオ・ゲッツ 代表取締役社長。CMGのデジタルマーケティング領域を率い、リサーチとプロモーションを融合した多角的な事業成長を推進。
  • 奥村 龍一(写真右):スタートリング株式会社 代表取締役社長。25歳でブランド事業を立ち上げ、ハワイのカルチャーを日本の文脈に落とし込んだアパレルブランドを創出。その後、アパレルを通じたIPプロデュースに事業拡大し、数々の先進的コラボを手掛ける。

スタートリングのプロデュース力&売上を最大化できる機動性

――― スタートリング社の強みと、CMGに参画するにあたっての率直な思いをお聞かせください。

奥村: 私は25歳でストリートブランドを立ち上げ、これまで経営を続けてきました。資金もコネクションもないゼロからのスタートでしたが、「他社とは異なるアプローチでいかに話題を作り、付加価値を高めるか」を徹底的に追求してきました。今回「より多くのクライアントに付加価値を提供したい、リスクを恐れずにさらなる大舞台に挑戦したい」と考えたことが、CMGへのグループインを決断した最大の背景です。

小笠原: スタートリングの強みは、単なる「アパレルのデザイン・生産」にとどまりません。一般的なアパレル業界は半年〜1年スパンで生産計画を固定し、過剰在庫のリスクを抱えがちですが、彼らは工場と長年培われた信頼関係により、100枚単位の小ロット生産、かつ驚くべき早さでの柔軟な納品体制を築いています。

奥村: そうなんです。私たちは水曜や木曜に売上データを分析し、「何が売れているか」を判断した上で、翌週の土曜日には追加生産分を店舗やファンへ届けることができます。この機動力により、アパレル最大のボトルネックである「在庫リスク」を制御し、売上を最大化しています。この実戦的なモノづくり力と、CMGのマーケティングプラットフォームが合わさることで、さらにダイナミックな事業展開が可能になりました。

対談の様子

IPの「借り手」から「育てる戦略パートナー」へ ――強みを掛け合わせた進化の形

――― 今回の参画は、CMGのデジタルマーケティング事業にどのような進化を生み出しますか?

小笠原: これまでCMG(特にトキオ・ゲッツなど)のIPビジネスは、版権元から「ライセンスをお借りしてプロモーションを企画する」という立場が主流でした。しかし、スタートリングが加わったことで、私たちはIPコンテンツそのものの運用ノウハウを獲得しました。

奥村: 単なるIPの「借り手」の立場から、ブランドライセンス自体をクライアント企業から直接預かり、そのブランド価値を最大化してコンテンツを管理・運営していく「育ての親」へとシフトできるようになりましたね。実際に、大手メーカーやナショナルブランドなど、名だたるIPの管理やブランドライセンス展開のご相談をいただいています。

ABCマート×学研図鑑LIVE コラボレーション
「ABCマート×学研図鑑LIVE」のコラボレーションプロデュース、ライセンス管理を実施。
ONE PIECE FILM RED×伊勢丹新宿本館 コラボレーション
映画「ONE PIECE FILM RED×伊勢丹新宿本館」の商品企画、製造、ライセンス管理におけるトータルプロデュースも手がけた。

小笠原: 市場規模の大きい「IP×アパレル」の領域へただ参入するだけではなく、ファン以外も着たくなるような高い企画力とクオリティに裏打ちされたスタートリングのアパレルに、我々の持つプロモーション施策を掛け合わせます。すると「彼らにライセンス運用を丸ごと預ければ、ブランド価値が何倍にもなって返ってくる」と信頼される存在になることができる。

対談の様子

奥村: ファッションとしてのクオリティを徹底的に追求し、「ファンではない人が見ても『かっこいい』と手に取るようなデザイン」に落とし込むことで、物販をフックにした新規ファンの獲得と、IPのブランド育成を同時に成し遂げる。このスキのないIP戦略は、我々にしか実現できないと自負しています。

「インサイト×プロモーション×モノづくり」の円環モデルが描く未来

――― 最後に、今後の展望をお聞かせください。

奥村: CMG参画によって、IPプロデュース企画を、EC売上データや消費者調査といった客観的なデータに基づいてより精度高く実行できるようになりました。これまでの常識にとらわれない、新しいチャレンジを繰り返していきたいですね。

小笠原: そうですね。CMGの祖業である「消費者調査・インサイト分析」、デジタルマーケティング領域の「プロモーション・コミュニケーション施策の設計」、そして今回加わったスタートリングの「付加価値の高いモノづくりと企画力」がしっかりと噛み合いました。これにより、「調査に基づく深い顧客理解を起点に、プロモーション施策の企画とそれを形にするモノづくりで生活者の心を掴む、さらに購買データや反響を再び調査で可視化し、次の成長施策へつないでいく」という、「ブランド育成マーケティングの円環モデル」が完成します。

この「ブランド育成マーケティング」を皮切りにダイナミックなグループシナジーを創出し、世の中が最高にワクワクするような、新しい市場を一緒に作っていきます。

対談の様子
PAGE TOP